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保育士宿舎借り上げ支援事業

住宅の模型と電卓

保育士支援制度の中の一つである「保育士宿舎借り上げ支援事業」は「保育士不足の解消」「待機児童問題の解消」のために厚生労働省により施行された住宅費用の補助制度です。
この制度を受けることにより保育士にとってどのようなメリットがあるのか、またどのような注意が必要なのかをまとめました。

どのような制度か?

「保育士宿舎借り上げ支援事業」とは国や自治体が保育園に対して、保育士の住宅費用の補助をするという制度です。
一見、住宅手当と似ていますが、住宅手当が園から保育士に支給され給与に参入されるのに対し、当該制度は国から保育園に補助金が支給され給与に参入されないという違いがあります。
補助金額は自治体によって違いがあるものの、上限82,000円とされていることが多いようです。

利用するメリットは?

ガッツポーズをする保育士の女性たち
家賃の負担額が少なくなる

当該制度を利用するメリットで一番大きいのは、家賃の負担が大幅に少なくなることです。
補助を受けることにより利用者の家賃負担額は1~2割になりますし、また補助金額が給与に参入されないということで手取りの給与をほとんどそのまま受け取ることができます。

保育士さんの少ない給料の中で、月々の家賃を負担するのは楽なことではありません。
1人暮らしをしている保育士さんは当該制度を利用することにより、月々の家賃の負担が減って生活に少しゆとりができるでしょう。

初期費用が免除される

賃貸物件を借りる時に必要になるのが初期費用です。
たった一度の支払いとはいえ、その金額は20万~50万にもなりますし、それに加えて家具などを揃えるとなると物件を借りる側としては大きな負担となります。

それが当該制度を受けることにより初期費用が免除され負担を大幅に減らすことができます。
初期費用を自治体が負担してくれるという点は、引っ越しを希望されている方にとっては大きなメリットとなるでしょう。

利用するデメリットは?

当該制度を利用する上でのデメリットとしてまず挙げられるのは「物件を自由に選ぶことができない」という点でしょう。
当該制度は保育園が社宅として借りた物件に対して補助金を支給する制度のため、あらかじめ園によって保育士が住む物件が決められています。

そのため、当該制度を利用する保育士は園側が決めた物件にしか住むことができません。
自由に住む場所や物件を選びたいという人には、当該制度は利用せず自分で物件を探しましょう。

また、この制度は施行されてまだ間もないため、今後変更がある可能性があります。
いきなり制度が廃止されることはないと思いますが、補助金の減額などの可能性はあり得るので注意しておきたいですね。
しかし、これらを気にしなければ当該制度は一人暮らしを考えている方にとってはメリットの方が遥かに大きいかと思います。

制度の対象者は?

子どもと遊ぶ常勤保育士

当該制度の対象者は、自治体が指定する保育施設に勤務して10年以内の常勤保育士とされています。
常勤保育士とは1日6時間以上月20日以上勤務する保育士と規定されています。つまりフルタイムで働く保育士であれば、この制度が利用できます。

しかし、施設長や勤務先から住宅手当が支給されている職員は制度の対象外となります。
また、配偶者などの同居人が住宅手当を支給されている場合も対象から外れてしまうので注意が必要です。

制度の申請方法

当該制度を受けるためには、申請書等の必要書類を揃えて自治体に提出する必要があります。
その後、自治体の方で協議が行われ交付が決定します。交付が決定には交付申請から約60日かかるようです。
自治体により、規定が違う可能性があるので詳しくは自分の住む予定の自治体に問い合わせてみてください。

制度の誕生背景

「保育士宿舎借り上げ支援事業」は平成27年に厚生労働省より施行されました。
当該制度が実施された背景には、「保育士の人材確保」「待機児童問題の解消」が目的とされています。
近年、問題になっている「保育士不足」「待機児童問題」ですが、これには保育士の離職率の高さが関係していると考えられています。

保育士の離職の理由の一つに”給与が安い”という問題があり、経済面や生活面の不安から保育士よりも給与の高い一般企業への転職をする方が多いです。
そのような保育士が少しでも減るように生活面の支援をしていこうという行政の姿勢から、「保育士宿舎借り上げ支援事業」が立ち上げられたと言えるでしょう。

まとめ

電卓で住宅費用を計算する保育士

以上「保育士宿舎借り上げ支援事業」についてまとめました。
引っ越しや家賃の負担が減ると1人暮らしもしやすいですし、月々のやり繰りも楽になりますよね。
今引っ越しを考えておられる方は一度当該制度について検討してみてください。